がんばらないTURBO

元不登校かつ人苦手マンなもんで、大体うらみごとと考えごとをしている。そしてブログにまとめる。音楽、お笑い、e-Sports、本、投資、うすぼんやりした美術鑑賞。

福祉職の排泄介助業務における「3日で慣れるよ」の嘘

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 福祉職の都市伝説

そういう噂聞きませんかね、「あんなもん3日で慣れるよ」とプロフェッショナルな発言をされる先輩方。 

僕の場合は、知的障害者グループホームだったのですが、コンスタントに部屋で便や尿を漏らすタイプの利用者さんが二人おられました。

一人は会話もある程度可能ではあるのですが、統合失調症の典型的な症状で、過剰に水分摂取をしがちで、そのまま寝入ったらまあ大体漏らしてるわけです。また、リハパンを穿いたりパッドを付けるのを面倒臭がることがあるから、布団やベッド、絨毯の清掃は追いつかず、部屋のアンモニア臭が少しずつ濃くなっていく状態でした。

もう一方は知的障害と筋ジス持っていて、起き上がってトイレに行くまでに間に合わないことや、間に合っても括約筋の弱まりで、便を出すこと自体直接手を使って介助しなければならない方でした。

 

例えばこの方々の介助に入る初日、実際尿や便の始末をしながら「おう、まじか」と思いつつも、まあやるわけです。当然、こちとらこれで金もらってる人間なので、まるで何も感じていないかのような表情と動きで介助は行います。排泄介助は人の尊厳云々(略)(うるせえ)。

ときには、発射まで余裕がないタイミングで介助を始めてしまい、素手の人差し指と中指の爪と肉の間に便が力強くねじ込まれ、2日くらい顔をポリポリ掻くたびにその利用者さんを思い出すこともありました。

「八木さんこれ洗っといて」と利用者から投げられた、爆発的失禁後のシーツを床に落とすまいとして、受け取りにいったら「ペシャ」と鳴るくらい顔で受け止めてしまったということもありましたね。

そして僕は諸先輩方から聞いた噂を信じておりました。「3日も経てば何も感じなくなるよ」というお話を。

 

鼻の粘膜焼ききったのですか

3年経過した僕は相も変わらず、便に対して「おう、まじか」「あっ、くっせ」と思っております。

どうなってんのよ。諸先輩方よー。

すげえ臭いけど。新鮮に臭いけど。何に慣れたのよ。何に何も思わなくなったのよ。

ちょっとね、真剣に「自分はこの仕事の適性ないんじゃないのか」って考えてた時期もありました(この点については別の角度からそのとおりではありましたが)。

 

「慣れる」って言葉が何に掛かってるのか

そりゃ僕も、仕事で何度も排泄介助をしていれば、介助自体を以前よりスムーズに行うことはできるようになりました。利用者さんの残ってる力を活かしながら、恥ずかしさに配慮しながら、拭き取りも移乗も時間をかけずスムーズに、前述したことを「そのように見せかけながら効率重視でやらざるをえない」場合にしても、最低限のチェックポイントを通過させて仕事ができるようになりました。

ただ、クソは臭いのだ。どうしたって。

排泄介助イベントが発生したら『あー…出たか…』って思ってるよ。

仕事だからやるんですよね。やらないわけがないのです。当たり前ですが。そして、排泄介助で仕事が終わりじゃないんです。まだ次、その次って仕事があるから、これを回避する意味も嘆く意味もない。排泄介助を経てやらなければいけない仕事が次に待っているから、排泄介助だってとっとと終わらせたい。言い方を変えれば「早く排泄介助やりたい」ともいえます。

もしかしたら、諸先輩方の言っている「慣れるよ」ってのは、仕事それ自体が段取り良くできるってことであって、「臭い」「不潔感」に慣れるってことではないってことなんですかね。

 

できればやりたくない仕事だとフレッシュに思う

発生すればやる。避けられるものではないとわかっている。金ももらっている。嫌か嫌でないかと言われれば、嫌である。イメージ通りだった。「俺に関してはずっと慣れないんじゃないか」と思ってたら実際そうだった。

なんだかまるで、排泄介助を嫌でなくなるかのような口ぶりで説明してきた先輩方に対しては、少々説明が不足してる旨を申し上げたい。仕事には慣れるが、クソは厳然と臭いぞ。乗り越えられないぞ。

福祉職の経験のない人とお話をすると、「あー、まあ大変よね、ああいう仕事ねー」「あのー、おトイレとかねー」と、不潔案件について発想が及んでいる印象です。実際、僕も仕事に入る前「これからは俺は、業務の一部に『人のクソを始末する』が組み込まれるんだなあ」と思ってましたし。そういう「介護といえば」のイメージのサイズ感に比べると、実際に仕事をフローで行ってみれば、排泄介助はどんどん小さなものになっていく、ということはわかる。

が、この仕事、職員や経営者の一部が趣味色出して、「利用者のクソをくせえと思うなんてけしからん」という顔をすることでマウントとろうとする方もおられるじゃないですか。もしくは実際にそう思い込みを完了してしまってる本格派クレイジー職員もおられるじゃないですか。そういう人たちが勢い余って言ったことが口伝で大きくなってるんじゃないかと思うんですよね。

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まとめ

僕は、数年働いた結果、排泄介助の臭いには慣れませんでした。

もちろん、僕は知的障害者施設における排泄介助のみの経験者であって、特養における排泄介助なんかとはまた感じ方が違ってくるとは思うのですが、「臭い」ってことに慣れがくるということは、今も正直信じられないのです。